Black Life Non Sugar

またどこかで

ブコウスキーという作家から学ぶ夢追い人の生き方

こんにちは。堀江くらは(@kuraharu)です。

 

これを読んでいる人はチャールズ・ブコウスキーという作家を知っているだろうか? 多分知らない人が大半だろう。

彼は所謂「カルト的」な作家だ。彼の小説の殆どがアメリカの敗北者、まともに仕事はしないが酒とセックスに溺れるその日暮らし同然の生活を送っている人物を描く。文体もかなり荒っぽい。下品だと思う人がいてもおかしくないし、控えめに言っても品がいいとは決していえない。ブコウスキーを日本語に翻訳している人がアメリカで自分の仕事をいったところ「とんでもない作家を訳しているやつがいるぞ」といわれたことから本国での彼の評価が伺える。

 

こうした作品の下地にはブコウスキーの実体験がある。彼は大学を卒業してから作家を目指すが、なかなか評価されなかった。彼は職を転々とし、アル中の女と結婚して2人で競馬漬けの暮らしをし、揚句身体を壊し生死を彷徨った。その後は郵便局員として安定した収入を得て創作活動に集中できるようになり、アンダーグラウンドの作家として評価されたのは50歳手前だった。

 

作家にはダメ人間が多い。海外だとドストエフスキー、日本だと太宰治なんかがそうしたイメージが強いがブコウスキーはそうした作家を上回るスーパーダメ人間だったといってもいい。

でも、そんなブコウスキーの生き方から学べることはある。いや、こんな彼だからこそ、僕たちに教えてくれることがあるのだ。

 

彼は作家になるために書き続けた。一度は作家を諦めた時期もあったがそれでも筆を執り続けた。とにかく夢に向かって前進し続けたのだ。諦めなければ夢は叶う! とは思わない。でも、諦めたら夢は叶わないのである。

 

そしてもう一つ、夢に殺されないことが夢を叶える近道であることをブコウスキーは示してくれている。何も考えずに夢だけ見ていても飢え死にするだけだ。ブコウスキーだって郵便局員という安定職を見つけたからこそ作家としてデビューできた。

日本にだって作家や起業家、フリーランサーを目指している人は多いけれど、彼らの多くが夢を追いかけ、他の職業で安定を得ようとしないために生活が破綻し死にかけているイメージがある。

上記のような職業に進む人は特に、ブコウスキーの生き様から「夢は追い続けなければ叶えられないが夢を追い続けるのには夢と違う道を並行して歩む必要がある」ということを学んでほしい。

 

 

町でいちばんの美女 (新潮文庫)

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勝手に生きろ! (河出文庫)

勝手に生きろ! (河出文庫)

 

 彼の小説を簡単にいうならリアルなエログロナンセンス。マイナーだけど読んでほしい作家の一人だ。

 

 

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