Black Life Non Sugar

またどこかで

【インタビュー記事!】ひよこの雄雌を見分けている人に話を聞いてみた!

僕のブログの読者にCさん(特定が嫌ということで年齢非公開)という方がいて、その方がひよこ鑑別師(ひよこの雄雌を見分ける仕事)をしているということで取材をしてみました。

皆さんの知らないひよこ鑑別師の世界をお伝えします!

 

Q.まず仕事の内容を簡単に教えてください。

ひよこの雄雌を仕分ける仕事です。一般的には卵を産むためのメスをひよこの時点で分けるだけと思われがちですが、実は食肉用のひよこも雄雌で育て方がちがうので仕分けをしています。

商用の鶏になるひよこを産むひよこの(説明がややこしくてすみません笑)鑑別をすることもあります。

 

―じゃあ雄のひよこが全部殺されるというわけじゃないんですね

 

はい。でも、卵用のは全部殺します。オスは掃除機みたいな感じでパイプに吸い込まれて、その先でミンチになるらしいです。詳しいことは知りません。

 

―そうなってしまったひよこはどのように利用されるのでしょうか?

殺したひよこは業者が持っていくのでその先は知りません。でも、想像したくはないですよね。

 

―僕の地元にある「バナナワニ園」ではワニの餌としてひよこを使っていると聞きました

 

そうですか(笑)。多分色々なことに使われていると思います。さすがに焼却処分じゃ怒る人もいるでしょうから。

 

―命を粗末にするなと

 

そうですね。この仕事をやっているというだけで、ベジタリアンの方から怒りのリプライがとんできたりします。

「動物の命を奪うな。残酷だ」「動物の命を奪うことは野蛮なことだ」とか。

 

―「鶏はあなたのご飯じゃない」ってやつですね

 

そういうことです(笑)

 

Q正直仕事で罪悪感などを抱くこともあるように思えますが

最初はありました。ひよこに襲われる夢をみたり、ひよこの鳴き声の幻聴をきいたり、でも慣れちゃったらなくなりました。

 

―可哀想とも思わなくなった?

 

いや、死んでいくひよこは可哀想だとは思います。でも、仕事として選んだからには責任をもってやりとげたいですね。

 

―仕事の殆どが肉体労働だとは思いますが、肉体面では辛くなったりしませんか?

 

たしかに辛いですが、体を動かすのは好きなので大丈夫です!

 

Q.では、この仕事を選んだ経緯を教えてください

高校卒業後、プロドラマーになろうと思っていたんです(照れ笑い)

ドラマー養成学校への進学も考えていたんですが、最後の最後で尻込みをしてしまいました。

先が見えなくなってネットでなんとなく「不況にも強い資格」と検索したらひよこ鑑別師がでてきたんです。ドラマーは諦めたけど、ちょっと人とは変わった仕事にもついてみようかなって思っていたのですぐに「これにしよう!」と決めました。

 

―変わった仕事だという点以外にも、今の仕事に惹かれる点はなかったのですか?

 

もちろんありました。不況でも仕事あって、給料は職場次第ですが食えないということはない。週4日勤務で、休日は好きなことがやれる。勤務時間も長くない。

なによりヨーロッパで働けるという点が魅力でした。向こうに憧れていたので(笑)

 

―海外に行けるんですか?

はい。海外だと鑑別師が少なくて、日本人を欲しがっているとかで。仲介会社が凱旋してくれます。

僕もこの春からフランスに飛びます!

 

―日本には職場はないのですか?

あるにはありますが、定年とかないのでなかなか席が空かないんですよね。

 

―ここまで聞くと、仕事の内容には惹かれなかったように見受けられますが?

手痛いですね(笑)。こんなこと言ったら怒られるかもしれませんけど、鑑別は手段でしかないです。

 

Q.他のひよこ鑑別師の方は、どのようにしてこの職を選ぶのでしょう?

僕と同じで、仕事の内容に惹かれてくるひとは皆無です。正直、後ろ向きなの奴が多いですね。だから途中で逃げる奴が多い。

 

―やっぱりきつい仕事なんですね。

 

きついというより、本当に後ろ向きなやつが多いんです。ブラック企業が嫌だ。休みたい。とにかく楽がしたい。そういう後ろ向きな理由でこの業界を選ぶんですが、蓋を開ければ職人気質な人が多く、厳しい業界です。

僕みたいに海外に行きたい! とかちょっと前向きな理由があって来る人は少ないですよ。

 

―1年でどれくらいの人が辞めるんですか?

詳しい話は分かりませんが、

まず養成所で6割が辞めます。1年間でどれくらいやめるかはわかりませんが、10年以上この仕事を続ける人は2割だけです。

 

Q.鑑別師になるためにはどのような資格がいるのですか?

初生雛鑑別師という資格がいります。養成所をでて、孵化場で修行して、試験を受けてとることができます。

 

―養成所ではどのようなことを学ぶのですか?

鑑別の基本を学びます。雄雌の違いは肛門を開き生殖器を見て判断するのですが、その基本を叩き込まれます。(性格には肛門ではないのですが、難しくなるので肛門ということで)

因みにやることは実技のみです。

 

―養成所、孵化場での試験の内容は?

ひよこ100匹の仕分けをやって、その時間と正確さをテストします。合格点が上がっていく感じです。

孵化場だと、100羽8分、98%が合格ラインですが、正直ぎりぎり受かっても現場では使い物になりません。4分半で100%くらいないと使えないですね。

 

―孵化場を出た後は試験はないんですね?

いえ、その後も海外で仕事をするための試験を受けます。孵化場と内容も合格ラインも一緒ですが(笑)

 

―語学の私見とかは特になく…

はい!ないですよ(笑)

僕も4月にはフランスにいるのに、フランス語は「ボンジュール」くらいしか知りませんからね。

 

Q最後に、今後はどうしていきたいと思っていますか?

これからフランスに行ってから考えたいと思っています。いい仕事だとは思いますが、向こうでの生活がどうなるかわからないので。

なので今は目の前のことだけをこなしていって、後のことはそれから考えようと思います。

 

これは噂ですが、ひよこ業界にも中韓の低賃金労働者の波がきているらしいんです。なので10年後に今の仕事があるかは分かりませんし、考えてもしょうがないです。

とにかくそれまでは安定しているわけですからね。

 

―ありがとうございました。フランスにいっても頑張ってください。そしてこれからも当ブログを宜しくお願いします!

 

はい! 今後も読んでいきます! フランスの田舎は暇だと思うので(笑)

 

まとめ

失礼かもしれないが、仕事内容に惹かれる人が少ないということは予想通りだったが、日本のひよこ鑑別師の職場が海外中心ということには驚いた。また、中韓の労働者が迫ってきているのも事実だろう。

 

今回の取材で、自分のまだ見ぬ世界に触れられてよかった。今後もこのような活動ができたらいいと思っている。

 

Cさんに聞きたいことや、この記事の感想があったらコメントをください! 4月までならCさんからのレスポンスはあるそうです!

 

夢ひよこ

夢ひよこ

 

 

フリーライター 堀江くらは 

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