読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

堀江くらはが一筆書きするブログ

息抜き中心。一発で書いてドーン。過度の期待はしないでください。

海外文学ヲタの僕がオススメの小説50冊選んでみた

おすすめまとめ

こんにちは。本の置き場所がなくなってしまったフリーライターの堀江くらはです。

 好きな小説をランキング形式で50冊選んでみました。これから小説を読みたいという方は参考にしてみてください。尚、一応日本文学も入っていますが、かなり数は少ないです。長いので一位からいっちゃいますね!

 

 

1位 城 フランツカフカ

城 (新潮文庫)

僕が一番好きな作家であるカフカの代表作の一つ。システムに振り回されながらももがき続ける人間の姿を描いた寓話。正直初心者は変身から入った方がいいと思う。

この小説に影響を受けた作家は多く、日本だと村上春樹がその代表例だろう。世界的にみてもマルケスクッツェーなどの大作家に影響を与えた。

 

2位 百年の孤独 ガルシアマルケス

百年の孤独 (Obra de Garc〓a M〓rquez (1967))

ノーベル文学賞受賞作家、マルケスの代表作であり、世界文学の超名作。この小説のもつ圧倒的な想像力の力にはただただ圧倒されるばかりだった。

ある町と一族の発展から衰退と幻想的な風景・出来事をごちゃ混ぜにした世界観を違和感なく融合できるのがマルケスが巨匠たる所以ではないだろうか。

 

3位 変身 カフカ

 

変身 (新潮文庫)

カフカを読むならまずこれから入るといい。世間的にはカフカ=変身の作者なのかもしれない。

目覚めたら虫になっていた男という奇抜な設定が目立つが、それは僕達の住む現実を寓話化したものにすぎない。

これを喜劇だと思って書いたカフカは結構病んでるよね……

 

4位 若きウェルテルの悩み ゲーテ

若きウェルテルの悩み (新潮文庫)

僕が海外文学に嵌った原因。非常にセンチメンタルで、心が痛くなる失恋の物語。

ゲーテの実体験が元になっているようだが、この物語の主人公を真似て〇〇する人が増えるなんてゲーテも想像しなかっただろう。(ネタバレのために伏字にしたが、気になる人はWikiをみればいいよ)

 

5位 ライ麦畑でつかまえて JDサリンジャー

キャッチャー・イン・ザ・ライ (ペーパーバック・エディション)

この本は若いうちに一度は読んでほしいんだ。ほんとの話。そして大人になったらもう一度開いてみて欲しい。きっと見え方が変わると思うんだ。行き場がなくなったと思っている人にはバイブルになるかもしれないけれど、委員長やっている真面目な奴なんかがよんだら笑っちまうかもな。でも、読んでみる価値のある小説だと僕は真剣に思っているよ。ほんとの話。

 

6位 砂の女 安倍公房

砂の女 (新潮文庫)

日本文学は殆ど読まないけれど、安倍公房だけは別格だ。実存主義哲学(特にハイデガー)や文学(特にカフカ)に影響を受けた作家であるが、彼の作品に重苦しさはない。むしろ壮大すぎる比喩の連続は劇を見ているような気分になる。

ある集落に捕えられた男が脱出を試み続ける。極限状態の中で人間の考えはどう変わっていくのかを描いた名作。

 

7位 罪と罰 ドストエフスキー

罪と罰〈上〉 (新潮文庫)罪と罰〈下〉 (新潮文庫)

 

説明不要の名作文学。ある優秀な若者が「一つの微細な罪悪は百の善行に償われる」という思想のもとに高利貸の老婆を殺害し、奪った金で善行を働こうとする。しかし、そこに居合わせた彼の妹まで手にかけてしまい、彼は罪の意識にさいなまれる。

哲学的な小説と呼ばれ、読解が難しいというイメージが先行しているが、僕はこの小説は自由に読み解いていいものだと思うので、気軽に手に取ってみてください。

 

8位 恥辱 クッツエェー

恥辱 (ハヤカワepi文庫)

先に行っておく。エロ小説ではない。僕は本棚にエロ小説が! と恋人に怒られたことがある。もう一度言う。エロ小説ではない。

さて、本作はアパルトヘイト撤廃後の南アフリカを舞台に、女子大生と関係を持ったために辞職に追いやられた大学教授の転落の物語だ。道徳や老い、暴力、社会構造などを簡潔な文体で分かりやすく描いた名作。この作品でいう恥辱とは精神的なもので肉体的なものではない。つまり決してエロ小説ではない(三度目)。

 

9位 タイタンの妖女 カートヴォネガット

タイタンの妖女 (ハヤカワ文庫SF)

SFの巨匠であるヴォネガットの名作。僕自身SFにあまり興味がなかったが、岡田斗司夫氏が進めていたので手に取った。

時空を超えて存在でき、その力を用いて人類を導いてきた男、その計画に振り回される大富豪の男の二人を中心にし、物語は人類の究極の目的へと近づいていく。

コミカルでシニカルな文章と最初から最後まで予想ができない展開が続く。ラストシーンは驚愕の一言。

 

10位 カラマーゾフの兄弟 ドストエフスキー

カラマーゾフの兄弟〈上〉 (新潮文庫)カラマーゾフの兄弟〈中〉 (新潮文庫)カラマーゾフの兄弟〈下〉 (新潮文庫)

ドストエフスキーの大作の一つ。多くの学者が大学生に手に取ってほしい本として挙げるのも頷ける傑作だ。

それぞれ性格のまるで違う三人の兄弟と醜悪な父親、父親の子供ではないかと噂される門番。そして女たち。父親が殺されたことをきっかけに人間関係はより複雑になっていく。

キリスト教を背景にした哲学的要素と殺人犯はだれかというサスペンス要素の二つを持ち合わせ、難解な部分はあるにせよ楽しんで読める作品である。

 

11位 街一番の美女 ブコウスキー

町でいちばんの美女 (新潮文庫)

 

ブコウスキーという作家は残念ながらあまり評価されていない。それでも僕の好きな作家のひとりである。敗北者の文学というべきだろうか。酒とセックスに溺れる職のない男たちの駄目っぷり。アメリカという競争社会で敗北したものを描いた短編集。

ブコウスキー自身が作家として評価されるのが遅く、仕事についたり辞めたりを繰り返していた。その経験が全ての作品で生かされている。半分私小説みたいなものだ。

アメリカでも日本でもカルト的な扱いだが、読んでおいて損はない。

12位 老人と海 ヘミングウェイ

老人と海 (新潮文庫)

 

ヘミングウェイはマッチョな作家だと言われるが、人間の強さを描いた小説を書く作家ではない。むしろ敗北の中でも輝きを失わない人間の美しさを描いた作家だ。この小説では不漁にあえぐ漁師とかじきマグロの闘いという自然と人間というまるでスケールの違う両者の対決のなかで、そうしたヘミングウェイなりの人間愛を垣間見ることができる。

ページ数もないので、気軽に手にとれるのもいい。(だれだよ内容の濃い薄い本って言った奴!)

 

13位 地下室の手記 ドストエフスキー

地下室の手記 (新潮文庫)

 

ドストエフスキーというと長編ばかりに目が行ってしまうが、中短編にも名作は多い。特にこの作品は僕のお気に入りの一冊だ。

駄目人間の自意識前回の手記。

ドストエフスキー太宰治を超える駄目人間気質(借金の方に小説を書いて、借りた金を賭博に使ったりエピソードにはことかかない)だった。そういう彼の弱い部分が全面に描かれた小説。これを読むとドストエフスキー像が少し変わるかもしれない。

 

14位 異邦人 カミュ

異邦人 (新潮文庫)

 

母の死の翌日に海水浴にいったり、太陽がまぶしかったからという理由で人を殺してしまう存在そのものが不条理な男の物語。

カミュカフカに影響を受けて不条理を探求し続けた作家の代表格だ。この作品では特に理性や人間性の不条理を描こうと試みた。死刑を目前にして主人公は何を思うのか、是非読んでみてください。

 

15位 審判 カフカ

審判 (岩波文庫)

 

ある朝起きると罪状不明で裁判にかけられることを告げられる主人公。しかしその裁判は一向に行われない。主人公は不条理な現実からくる不安を抱きながら日々を過ごす。

カフカの小説は朝から始まることが多い。そしてそれは大抵、不条理の始まりである。これはカフカが一日の始まりを憂鬱なものとして捉えていたためだろう。小説家と会社員としての二重生活に悩んでいたカフカらしい一面だ。

 

16位 コレラの時代の愛 マルケス

コレラの時代の愛

夫を亡くしたばかりの女性と、彼女を思い続けた男性。2人の年齢は互いに70を超えている。男の告白をきっかけに彼女の心は揺れ動く。

過去と今を行き来しながら物語は進む。この小説はマルケスの作品の中でも彼の技巧が特にでている。有り得ない設定の中に現実に忠実な歴史や小道具(時代が進むと手紙が電話に移り変わったり)を導入することで、違和感なく現実と空想を混在させる。これぞマジックリアリズムの巨匠! と感心せざるおえない小説。

 

17位 1984年 ジョージオーウェル

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)

 

ビッグブラザーがあなたを見ている! で有名な全体主義を舞台にしたディストピア小説。歴史の会謬を仕事とする主人公だったが、一人の美女と出会ったことで全体主義を裏切ることになる。

全体主義を考察するならば、読んでおくべき一冊。そうでなくても、文学的価値は色あせることのない名作であることは間違えない。

 

18位 魔の山 トーマス・マン

魔の山 (上巻) (新潮文庫)魔の山 下 (新潮文庫 マ 1-3)

従兄の見舞いにサナトリウムを訪れた主人公だったが、そこで自分も結核にかかっていたことが分かり、7年の療養生活に入ることになる。そこで様々な人物と出会い、主人公は人間として成長していく。登場人物は現代社会の縮図のような癖があり、また異なった人間ばかり。そんな人間に囲まれて、主人公はいかなる真理を得るのでしょうか。

なんでもこの小説、ジブリの風たちぬに結構な影響を与えているらしい。あのシーン魔の山にもでてきたよな……みたいのも結構ある。ジブリファンなら読んでみればどうでしょう? 

19位 アンナ・カレーニナ トルストイ

アンナ・カレーニナ〈上〉 (新潮文庫)アンナ・カレーニナ〈中〉 (新潮文庫)アンナ・カレーニナ〈下〉 (新潮文庫)

 

政府の高官であったアンナは若い将校との間に恋が芽生え浮気をしてしまう。

一方もう一人の主人公であるリョービンは失恋の傷を抱えながら自身の農園経営の改善に励む。

徐々に破滅していくアンナと幸せになっていくリョービンの二人を対比させ、トルストイなりの「人間の生きる道」を示そうとした作品。

個人的にリョービンが凄く好き。様々な悩みや葛藤をするも、その原因の大半が彼の善良さからくるものなのに、聖人というわけでもなく凄く人間臭い。

登場人物も多いので、読んだらお気に入りのキャラクターを見つけられるかも。

 

20位 存在の耐えられない軽さ クンデラ

存在の耐えられない軽さ (集英社文庫)

 

帯には恋愛小説と書かれているが、冒頭はいきなりニーチェの引用から始まる。プラハの春以後のヨーロッパの不安定な政治背景を舞台に織りなす愛と哲学のストーリー。

重さと軽さというテーマを軸とし、心と体などの哲学的テーマについて思弁していく。難解に読もうとしてもよし、単なるラブストーリーとして読んでも面白い小説。

 

21位 ロリータ ナポコフ

ロリータ (新潮文庫)

 

主人公の回想録であるこの作品は、今も尚歴史的問題作であり、また文学史を語る上で欠かせない小説にもなっている。ロリータコンプレックスの語源となっているのはこの小説です。

単にロリコン男の回想録では済まされない問題作ではあるが、笑うことも泣けることもできる。なによりナポコフの比喩の才能はすばらしく、楽しんでページをめくることができる。

この本を読んでも「イエスロリコン・ノータッチ、OK?」

 

22位 路上(オンザロード) ケルアック

オン・ザ・ロード (河出文庫)

 

ビートジェネレーションの代表作。多くの若者に影響を与えた青春小説。安住を求めず、各地を転々として刺激を求める若者たちを描いた作品。

人生に迷ったときに読んでほしい。実際僕も就活に失敗した時に読んで大きな勇気を与えられた。この小説をきっかけにして、ビートの作家に触れてみるのもいい。

 

23位 グレート・ギャッツビー フィッツジェラルド

グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)

映画化したり、村上春樹が訳したりと話題が多い作品。主人公の近くにある豪邸暮らしのギャツビーは豪華な暮らしを送っていた。しかしその暮らしは、ある一つの悲しい恋を理由に送られていた。

序盤の華やかさと後半のセンチメンタリズムの落差が心に残る。一気読みして欲しい小説。

24位 日々の泡(うたかたの日々) ボリス・ヴィアン

日々の泡 (新潮文庫)

裕福な青年がある女性と恋に堕ちるが、その女性がびょうきになってしまう。その病気が肺に蓮の花が咲くというとんでもない設定の転落の物語。

悲しい物語なのだけれど、随所にみられる言葉遊びが光る。登場人物は皆ユーモラスだ。

そしてなにより、残酷さの背景にある滑稽な表現がいい。SF的というには滑稽すぎる小道具の数々。とにかく奇妙な悲劇を読みたいというならば、この本がオススメ。

 

25位 日の名残り カズオイシグロ

日の名残り (ハヤカワepi文庫)

 

日系イギリス人であるカズオイシグロの作品。ある屋敷に長年勤めている執事の旅行記録と、過去の自信の働きぶりの回想録が合わさった作品。

高貴な職業観を持った主人公の言葉や行動には、人間と労働という決して切り離せない関係を考え直させてくれる一冊。読後の感動は本当に素晴らしく、今でも思い出すことがある。

26位 カフカ短編集 カフカ

カフカ短篇集 (岩波文庫)

カフカの本領は短編集にあり! と言っても差し支えはないだろう。彼はとにかく多くの短編を残したが、それはどれも想像力豊かなカフカワールドが展開されている。

個人的に好きなのは「掟の門」という作品。一作一作、なんの寓話なのか考えてみるとより楽しいかも。

 

27位 女生徒 太宰治

女生徒 (角川文庫)

 

太宰にはどうしても暗いイメージが付きまとう。彼の性格や最期からすればそれも仕方がないことだと思う。

でも、走れメロスや女生徒のように、一般のイメージとは違った太宰像があるのも確かだ。特に女生徒は一人の女の子を可愛く、面白く、ちょっぴり切なく書いていてとてもいい。太宰の作品の中でも一番のおすすめ。

私は王子様のいないシンデレラ姫、お目にかかれる日を待っています。

 

28位 幽霊たち Pオースター

幽霊たち (新潮文庫)

私立探偵ブルーはホワイトからブラックの見張りという依頼を受けた。しかし事件は何も起こらない。ただ、ブラックは物を書き、読むだけだ。変わらない日常の中で妄想が始まる。不安と疑惑の中で震えるブルー、真実はどこに、どんなふうにあるのだろう。

読者もブルーと同じような心境にさせられる小説。これは探偵小説なのか? 哲学小説なのか? 色のない世界で、色を持った登場人物が送る奇妙な物語です。

 

29位 ファウスト ゲーテ

ファウスト〈1〉 (新潮文庫)ファウスト〈2〉 (新潮文庫)

 

ゲーテの超大作。大きな物語としても学び取ることは多いけれど、登場人物のちょっとした台詞も考えさせられる。

一番好きなのはメフィストフェレス。彼の台詞や行動は悪魔らしく、狡猾でユーモアがあふれている。人間じゃないからこそできる人間批判も痛烈。長い小説だけれど、読んでみる価値は大いにあります。

 

30位 夏への扉 ハインライン

夏への扉 (ハヤカワ文庫SF)

 

猫! 猫可愛い! 猫! 猫可愛い! SFではおなじみのタイムトラベル系SFですが、この作品はタイムトラベル系ににあった多くの疑問(地震との遭遇、歴史の会編はいいのか?)などに触れた名作。また、猫SFの代表作でもある。

猫可愛い! でも、普通のねこにジンジャエールはあげちゃダメ。

31位 ブリキの太鼓 ギュンターグラス

ギュンター・グラス『ブリキの太鼓』全3巻セット (集英社文庫)

この小説は要約したり、簡潔に紹介するのがとても難しい作品だ。特に難しい言葉が使われているわけでもないのにどうしてだろう。一つ一つのエピソードがごちゃごしちゃになるからだろうか?

この小説は三歳で成長を止め太鼓を打ち鳴らす主人公が、ナチ台頭から戦後の復興までのドイツをどう生きるかを描いた作品。短い言葉では上手く説明できないけれど面白い作品であり、戦後のドイツ人の精神を表現している作品でもある。

 

32位 モモ ミヒャエルエンデ

モモ (岩波少年文庫(127))

不思議な小女モモが時間泥棒と戦う(といっていいのか?)お話。児童文学とされていますが、大人にも読んでほしい作品。

時間をテーマにした作品であり、忙しさの中で大切なことを忘れているかもしれない僕達だからこそ読むべき小説なのかもしれない。

 

33位 風の唄を聴け 村上春樹

風の歌を聴け (講談社文庫)

村上春樹のデビュー作。村上春樹ならもっといい作品があるでしょ? という人が多いだろうが、僕はこの作品のどうしょもなく乾いた部分が好きだ。散文形式で書かれているところや、作者がアメリカ文学が好きなのがよくわかる点も好評化。

ストーリーというものは対して存在しない。その雰囲気や細部から何かを得ることができる小説だ。

 

34位 武器よさらば ヘミングウェイ

武器よさらば (新潮文庫)

一つの恋のために戦争から脱走し、逃避行を続ける二人の男女を描いた作品。戦争に行ったヘミングウェイだからこそ書けるリアルな戦争描写が素晴らしい。

必死に生き延びようともがく者と、人生の不条理さと残酷さ、それによって得ることになる虚無感を描き切った作品だと思う。 ヘミングウェイの凄いところは、こういう詩的になりやすいテーマをドライな文体で書き綴れることだ。彼の文体はどこか主人公を突き放すような感じさえする。

ネタバレが嫌なら背表紙は見てはいけない! 絶対にだ!

 

35位 嘔吐 サルトル

嘔吐 新訳

文学者としてのサルトルを評価する人は少ない。それは哲学者としての彼が評価されているからだろう。

それでもこの小説は、初期のサルトルがどう考え、自信の哲学をどのように展開していくかを模索した小説であることは違えない。サルトルを考察したいならまずこれを手に取り、実存主義とは何か、存在と自由の順番で読むといい。

小説としての面白さはあるか? という問いも多いが、僕はあると思う。存在をテーマにした小説の中では面白いしょうせつなのではなかろうか。

 

36位 ダロウェイ婦人 ウルフ

ダロウェイ夫人 (角川文庫)

「意識の流れ」という手法を使った作品の代表作の一つ。様々な人生・人の考えを新しい手法で書ききった名作。小説を形作る一つ一つの物、人物や風景が多くの人の意識の中で形を作っていく。古典的であきりたりな小説も書き方一つでここまで変わるのかと感心した。

文学の進化を感じ取るのにはいい作品だ。

 

37位 闇の奥 コンラッド

闇の奥 (光文社古典新訳文庫)

 

名作映画 「地獄の黙示録」の原案になった小説。船乗りである主人公は、象牙のロリ引きで財を成したクルツを救うためにアフリカの奥地へと船を出す。しかしそれは狂気の船出だった……

密林の奥に行けばいくほど深まっていくのは人の心の闇であり、極限状態に置かれることでそれがより一層深いものとなる。

地獄の黙示録が好きな人は必読。

 

38位 裸のランチ バロウズ

裸のランチ (河出文庫)

麻薬中毒者である作者が書いた、麻薬中毒者らしい一冊。ビートの名作の一つでもある。

この小説は考えるのではなく感じるものだ。なぜか? この小説は麻薬がいざなう超現実らかくる支離滅裂とした世界を描いたものだから、通常の読者では理解ができないためだ。もちろん僕も理解はできなかったが、狂った感覚を疑似体験できるいい小説だと思う。

 

39位 ハムレット シェイクスピア

ハムレット (岩波文庫)

僕が始めて見た演劇はハムレットだった。劇を見終わった数年後に本書を読んだがやはり面白い。父を殺し、母を奪って王になった叔父への復讐のために狂人を演じるのだが、それが新たな悲劇を招いてしまう。

古典ではあるが、台詞回しの良さや人間の弱さを描いていてさすがはシェイクスピアだと思う。読了後に残る奇妙な感覚が忘れられない一作。

 

40位 ユリシーズ ジョイス

ジョイス『ユリシーズ』全4巻セット (集英社文庫)

 

「意識の流れ」を使った名作であり、さまざまな文体を用いた実験的な小説でもある。長いがストーリーはないに等しいのだが、その文学的な面白さは小説ファンなら一度は触れるべき作品だろう。本当に、文章の持つ力を感じさせられる一作です。

 

41位 コインロッカーベイビーズ 村上龍

コインロッカー・ベイビーズ(上) (講談社文庫)コインロッカー・ベイビーズ(下) (講談社文庫)

コインロッカーから見つかった二人の少年の暴力と破壊、愛と憎しみの物語。

とにかく村上龍という作家のエネルギーが感じられる小説であり、頭にガツンとくる衝撃的な作品。村上龍らしいエログロな世界観の中に、都市のモラルの崩壊が見え隠れする。ラストシーンでは何とも言えない、退廃的な気持ちになりました。

 

42位 地下鉄のザジ レイモンクノー

地下鉄のザジ (中公文庫)

可愛い女の子の小説だと思った? 可愛い女の子、けつくらえ!

憎たらしくもどこか憎み切れない少女ザジがパリで織りなす冒険譚。憧れだった地下鉄に乗ることはできず、代わりに奇妙な男に付きまとわれたり、親戚のおじさんに迷惑をかけたりするコメディ。品のいい文章の中に突如現れる下品な台詞が痛快。ザジがラストで放つ台詞が最高にいい。

この小説は難解な方に走りすぎていた文学に対するアンチテーゼの要素も含んでいたようだ。実存主義シュルレアリスムもけつくらえ! と思っていた人にとっては救いの手となる小説だったらしい。

 

43位 アメリカ(失踪者) カフカ

アメリカ (角川文庫)

カフカの小説は移動をあまりしない。人は不条理の中で行き詰まり、一つの場所に留まらざる負えないことが多い。しかし、この小説は不条理によって、あるいは自分の意志で各地を転々とする青年を描いた小説だ。

未完なのが残念ではあるが、主人公は希望を失わず移動をし続ける。カフカの中では絶望色の少ない作品ではなかろうか。

 

 

44位 カモメのジョナサン バック

 

かもめのジョナサン完成版

 

より早く飛ぶことを探求し続けたカモメの物語。仲間に理解されなかろうが新たな世界をめざし羽ばたくジョナサンの姿はヒッピー文化を中心に多くの人に影響をああ得た。ビートの小説らしく、新しい生き方を考えさせてくれる一冊だ。

 

 

45位 星の王子様 サン=テグジュペリ

星の王子さま (新潮文庫)

 

子供の時に読んで僕が始めて泣いた小説。大人になった今でも読み返すことがある。

故郷の星に大切なバラを置いてきた王子様と、飛行機の故障で砂漠に一人取り残されたパイロットの出会いと別れを書いた小説だ。

児童文学として扱われることが多いが、大人になった今の方が心にくるものがある。「本当に大切なものは目に見えないんだよ」この台詞が子供だった自分にどれだけ刺さったか……

46位 ヘルマンとドロテーア ゲーテ

ヘルマンとドロテーア (岩波文庫)

ウェルテルとは逆にハッピーエンドの恋愛物語。純粋な青年と難民の少女の純愛の物語。詩的で心地のいい文章と、ゲーテの人間愛が随所に現れている。また、人間描写もかなりしっかりしていて素晴らしい。

残念ながらゲーテの作品の中では過小評価されていると思うので是非手に取ってみてください。

47位 予告された殺人の記録 マルケス

予告された殺人の記録 (新潮文庫)

犯行予告は充分だった。しかし、殺人は行われた。なぜか? この問いの答えを探しに、読者は時間を・場所を・人物を行き来することになる。

短い作品だがさすがはマルケス。様々なパーツを断片的にばらまいて一つの物語として形成してしまう。幻想的な部分は殆どないが、マルケスが最高傑作というだけあって様々な描写の深さや言葉の使い方が上手い。

マルケスの中では手に入りやすい本なので是非。

48位 緑の家 リョサ

緑の家(上) (岩波文庫)緑の家(下) (岩波文庫)

マルケスと並ぶラテンアメリカの巨匠、リョサの代表作。緑の家と呼ばれる売春宿を中心に、様々な人物の歴史を描いた大作。この小説は「世界を作る」ことに特化した作品だと思う。

様々な人物が思うままに行動し、それが別の人物と出会い世界が広がっていく。そうすることで歴史が生まれ、歴史の誕生は世界を生み出す。小説を書くということは大なり小なり世界を作ることに他ならないが、リョサはこの作品で最も優れた世界を作り上げたと僕は思っている。

 

50位 人間失格 太宰治

人間失格 (集英社文庫)

 

読んでいて共感するか、鼻で笑うかのどちらかしかない小説。太宰の自伝的な小説ではあるが、気が弱く純粋な文学少年という主人公の設定は多くの人に当てはまるだろう。

かく言う僕もその一人で、中学生の時にこの本を読んだ時にはなんだか救われた気がした。ああ、僕みたいなやつってきっと世界にはたくさんいるんだな、って。

 

50位 夜は短し歩けよ乙女 森実登美彦

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

もりみーのいいところは理屈っぽいくせして何も考えずに読めること。主人公は後輩の黒髪の乙女に恋をしているが、その恋は実る気配はない……。奇妙な人物が織りなすファンタジー。疲れている時に読むと癒されます。

 

 

 

感想

うん。偏ってる、凄く偏ってる。青い麦とか飛ぶ教室とか、ゴリオ爺さんとか読んだけれど合わなかった小説は紹介していないから仕方がないね。

まず僕は実存主義文学、というよりカフカに影響を受けているんだなーって凄く思った。上位の作家の殆どがカフカの影響を受けているからね。あと、ここにはないけれどカネッティとかも好き。あれは文学というより哲学だけれど。

あと僕は底辺とか、どん底とか、そういう暗いテーマに惹かれてしまうんだなぁ。ここにはないけれど、ゴーゴリとかも好きだしね。

他の小説ランキングとしては、

1日1冊本を読む僕がおすすめの小説を10冊選んだ - 文人商売

世界文学ベスト100

好きな作家15人をオススメ小説と一緒にランキング形式で紹介する(海外文学編) - カプリスのかたちをしたアラベスク

 

※勝手にリンクしたので問題があれば言って下さい。削除します。

 

 

 

あたりがオススメかなぁ。小説をお勧めすると、どうしても個人の色がでてしまうから、色々な人のを参考にするとおおと思います。

まだピンチョンやムージルは手に入ってないので早く読みたいなぁ。

 

--------------------------------------

フリーライター 堀江くらは 

お仕事の依頼は kuraha0023☆gmail.com (☆を@に変えてください)までお願いします。

詳しいプロフィールはこちら 

堀江くらは(@kuraharu)のプロフィール - ツイフィール

 

ランサーズからもご依頼いただけます。 https://www.lancers.jp/profile/kuraha

 

無料でオンライン上にデータ保管 ここからなら写真600枚分の容量をゲット

--------------------------------------

 

 

広告を非表示にする
follow us in feedly Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...